プロフィール

塩入志津子

Author:塩入志津子
編集者・駅弁研究家
JTBガイドブック、旅、情報版など各種延べ800冊の制作編集に携わる。
1987年から2011年まで24年6ヵ月にわたり『JTB時刻表』巻頭グラビアページ「駅弁細見」を連載。北海道から沖縄まで、190社の調製元現場を取材、撮影、執筆。
賞味した駅弁は約1700食。
著書に『旬の駅弁名鑑800』(講談社)がある。

東京ガス主催「全国高校生駅弁チャンピオン大会」(テレビ東京系列)では、3年連続審査員を務める。ほか週刊誌などの雑誌執筆、セミナー講師、講演、TVなど。

ブログの文章トップで掲載の写真は、塩入が撮影。

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おばさん脚

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散歩の途中で(東京・新宿御苑)



「おばさん脚」は、2013年9月17日のNHK「あさいち」

の番組のタイトル。

始め、なんのことか、と思って見た。

つまり、電車内での女性の開脚の状態を揶揄(やゆ)、皮肉

ったタイトルなのだ。

 

“おばさん”のだれもが電車の中で開脚状態でいるわけで

はないが、確かに多い。前方に腰かけている女性のうち10

人に8人は、膝を開いている。おばさんに限らず、女子中高

校生のほとんどが開脚満開である。

悪びれずに満開である。

 

もう十年以上、いや、もっと前からの現象で、内心、私のよ

うな古人間には考えられない有様といっていい。

 

原因は、大腿部内側の内転筋が弱ると、椅子にかけたときに

開脚状態になるという。この内転筋は、鍛えられるチャンス

が少ないので「沈黙の筋肉」といわれているそうだ。

なかなか詩的で、素敵な名前だなあ、と思う。

 

番組では、その修正法として、「バレーの5番ポジション」、

女優釈由美子のペットボトルによる「ながらトレーニング」

足裏を見せながら歩く「内転筋ウオーキング」などを丁寧

に紹介している実用版で、さすがと思う。

 

ただ、現代は、かたち、見た目の方向からだけの視点で、

テレビなどで取り上げている。が、私の考えでは、内転筋

のまだ弱っていない、日本の、未来のレディー、女子中高

校生の現象を心配したほうがいいのではないか。と思う。

 

下町の酒屋のかみさんだった母ちゃんは、4~5歳のころ

から、子どもの私に口癖のように、

「女は死んでも膝を開いてはいけない」と言い続けた。

幼い時は、理由も解らず、念仏のように自分の胸に閉って

日常でなるべく実行した。

 

キチンと膝をそろえて腰掛けるという電車内での行儀の良

さは、内転筋を鍛える健康にもつながる。女の身だしなみ

は、結構、合理的なのではないか。

 

長じて、意味がわかると、いっそう、そのことが大切と思う

ようになった。時代劇で武家の奥方が自害の場面で、座して

二つに折った大腿部をひもで固く結んでいる光景も納得した。

 

日中友好が成立、田中角栄と周恩来が並んで椅子にかけてい

る様子をテレビでみたとき、日本人の私は恥ずかしかった。

 

両足を美しくそろえて座る周恩来の隣で、田中角栄は、大股

開きで極めて美しくない状態を見せていた。

テレビのこちら側から真正面から見ると、ことさら美しくない

ということを計算できるのも、その人間の能力ではないか。

 

“日本のあぐら”の習性だと思うが、国際社会で活躍する

日本人、特に政治家には美的感覚の必要性を感じた。

 

優雅な日本人を自然体で観せるのも、「おもてなし」の

一端ではないか。

                   (2013/09/18


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