プロフィール

塩入志津子

Author:塩入志津子
編集者・駅弁研究家
JTBガイドブック、旅、情報版など各種延べ800冊の制作編集に携わる。
1987年から2011年まで24年6ヵ月にわたり『JTB時刻表』巻頭グラビアページ「駅弁細見」を連載。北海道から沖縄まで、190社の調製元現場を取材、撮影、執筆。
賞味した駅弁は約1700食。
著書に『旬の駅弁名鑑800』(講談社)がある。

東京ガス主催「全国高校生駅弁チャンピオン大会」(テレビ東京系列)では、3年連続審査員を務める。ほか週刊誌などの雑誌執筆、セミナー講師、講演、TVなど。

ブログの文章トップで掲載の写真は、塩入が撮影。

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2013年2月10日、亡き団十郎さんにNHK「100年インタビュー」の再放送でお目にかかった。
アナウンサーの、大病で死の恐怖についての質問に、5歳で病気をしたこと、死の恐怖を経験したこと、死はそれほど怖くはない。など。父親の先代が早世したため、収入がそれまでの十分の一くらいになるので、覚悟をきめて生きなければ、と思ったことなど、人間、堀越夏雄(本名)が語る。

伝統芸について、同じことの繰り返しで悩まないかの質問に、
踏み出す努力とつなげる努力は、そんなに変わらない。同じことを繰り返すというのは、結構創造しているんです。

江戸から明治維新、第二次世界大戦を経験して、今、日本人が失っているのは、誇りです。江戸文化は、まさに、NPO。向こう三軒両隣で助け合っている。タダで相手を助け合うことを一杯やっている。
これからは、そうならざるを得ないのではないか。

交通の速度化、ITなどが進んでいるが、今までの合理主義がなくなるのでは。
歌舞伎の役目も助け合いの中の提案ができるのではないか。

今はあまりにも流行に左右されすぎています。
日本文化は、戦後、右肩下がり。せっかくあった、いい知恵まで無くなっている。桶、樽、傘とかが無くなっていますね。歌舞伎、文楽、狂言などが盛んになることによって、それぞれの日本文化がマッチして、いいものが残っていく。

人間には、立ち位置があるんです。となりの芝生は青くではなく、己の欲をもつことです。これからは、自分の持っているものを、そこで、醸造すればよい。

歌舞伎公演も年間50もやっている。多すぎます。衰退を助長するのではなく、身の程を知るのが恒久的な安定をもたらす。恐竜も大きくなりすぎて消滅しました。生き残るために大きくしようとすると消滅します。自分の“ほど”の中で楽しむ。歌舞伎も、ただ、大きくなる必要はない。世界に、こういうものがあると、アピールしていけばいい。
と、はっきり静かに話す。

私が、ただただ魅かれたのは、そう語るときの団十郎さんの目 だった。
本当に、真剣に、考え、憂いている目だった。長い間、本物を追及している目は、時には、人のこころを射抜くような厳しさがあり、すがすがしく思えた。

これは、団十郎さんの、日本への遺言だと思い、こころのなかで、涙を感じました。

長い間、テレビに出る日本の政治家のお顔に食傷しています。
久しぶりに、立派な、本物の男性のお顔というものを拝見した、1時間30分でした。
                             (2013・2・12)
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